Web Syllabus(講義概要)
トップへ戻る 前のページへ戻る
海洋化学生態学(MB301-BC09)
英文名Marine Chemical Ecology
科目概要海洋生命科学科2年後期(後半) [(8コマ)]、3群科目、選択、講義、1単位(15時間)
必要授業
時間外学習
30時間
担当者●神保 充※(応用生物化学 資源化学) mjinbo@kitasato-u.ac.jp

実務経験のある教員

教員名内容
神保 充海洋生物の情報伝達に用いられる物質が医薬に転用される場合があり,キリンビールでの研究開発経験を踏まえ講義を行う.

授業の目的

生物の個体間では,化学物質を介した情報伝達(ケミカルコミュニケーション)が行われており,重要な生存戦略となっている種も多い.本講義では,海洋生物におけるケミカルコミュニケーションの例を紹介し,生物の生態と化学物質の密接な関連を理解する.さらに,そのような化学物質の構造的な分類についても学ぶ.

学習・教育目標との対応

    A: 多面的思考能力    B: 自然科学の基礎知識・理解◎ C: 専門分野の知識・技術    D: 問題解決能力
    E: 実務能力    F: コミュニケーション能力    G: 技術者倫理    H: 継続的学習能力

授業の内容

生物間相互作用に関わる物質を機能の面および構造の面から分類していく.
また,フェロモンについてはその精製方法および定量方法,さらには構造の確認方法について学ぶ.

授業の方法

毎回の講義の後に,疑問に思った点を質問書に文章として書く.次の講義の最初に質問の回答を返すとともに,説明もする.

教材

種別書名著者・編者発行所値段(円)
教科書(なし)
参考書化学生態学への招待古前 恒監修三共出版2,520
教科書
署名
著者・編者
発行所
値段(円)
参考書
署名
化学生態学への招待
著者・編者
古前 恒監修
発行所
三共出版
値段(円)
2,520

学生の到達目標

内容学習・教育目標との対応
1. 生物間相互作用および生態相関物質について説明できる.目標C
2. 生態相関物質の構造を示されれば、化合物の特徴と合成経路を説明できる.目標C
3. 生態相関物質の精製方法とその定量方法を説明できる.目標C

評価方法・評価基準・フィードバックの方法

定期試験 [50%]
小テスト [50%]評価基準: 化合物が引き起こす生物間の現象から生態相関物質を分類できる
生態相関物質の構造から合成経路を推定できる.
生態相関物質の探索方法を説明できる.
各講義で学んだことを用いて問題に解答できる.
自分の疑問を明確に質問することができる.
フィードバックの方法: 毎回の講義のはじめに小テストを返却するとともに,解説も行う.
定期試験については,達成度確認期間に返却する.

学習支援情報・その他注意等

講義内容に対する質問は毎回集める.次の講義の配布資料にいくつかの質問への回答を示す.
化学生態学は,2年前期必修科目である「有機化学」の学習内容を理解していることを前提にしている.

授業計画

実施項目学習内容と学習課題担当者
第1回化学生態学の基礎化学生態学の概要
生物間相互作用における化学物質の役割

【予習】
シラバスを読んでおく.化学生態学とは何か,調べておく.
【復習】
講義内容を復習する.小テストの解答について検討する.
神保 充
第2回生態相関物質の分類(1)フェロモンの分類
解放フェロモン
引き金フェロモン

【予習】
フェロモンの分類にどのようなものがあるか予習しておく.
【復習】
講義内容を復習する.小テストの解答について検討する.
神保 充
第3回生態相関物質の分類(2)アレロケミクスの分類
アロモン
カイロモン
シノモン

【予習】
アレロケミクスの分類にどのようなものがあるか,予習しておく.
【復習】
講義内容を復習する.小テストの解答について検討する.
神保 充
第4回フェロモンの精製方法と化学的性質カイコの性フェロモンを例として,その精製方法を説明する.
生物検定
精製方法
最終的な構造決定(化学合成)

【予習】
有機化学,特に有機化合物の性質について復習しておく
【復習】
講義内容を復習する.小テストの解答について検討する.
神保 充
第5回シキミ酸経路合成経路に用いられる出発物質は何かを知る.
合成される化合物の構造的特徴
それらの化合物の生物間相互作用における役割

【予習】
シキミ酸経路について調べておく.
【復習】
講義内容を復習する.小テストの解答について検討する.
神保 充
第6回ポリケチド経路合成経路に用いられる出発物質は何かを知る.
合成される化合物の構造的特徴
それらの化合物の生物間相互作用における役割
フラボノイドの合成

【予習】
ポリケチドとは何か,調べておく.
【復習】
講義内容を復習する.小テストの解答について検討する.
フラボノイドは,どのように合成されるか理解する.
神保 充
第7回イソプレノイド経路合成経路に用いられる出発物質は何かを知る.
合成される化合物の構造的特徴
連結の仕方
イソプレン単位への分割

【予習】
イソプレノイドとはなにか,調べる.
カロテノイド,ステロイドの構造を調べる.
【復習】
講義内容を復習する.小テストの解答について検討する.
神保 充
第8回ペプチド,タンパク質一次代謝産物であるタンパク質の生態相関物質としての役割を説明する.
サンゴの共生
アメフラシの酵素による生体防御

【予習】
タンパク質はどのような構造を持つか、復習する.
また、その機能と構造の関係についても調べる.
【復習】
講義内容を復習する.小テストの解答について検討する.
神保 充
(定期試験)
第1回
実施項目
化学生態学の基礎
学習内容と学習課題
化学生態学の概要
生物間相互作用における化学物質の役割

【予習】
シラバスを読んでおく.化学生態学とは何か,調べておく.
【復習】
講義内容を復習する.小テストの解答について検討する.
担当者
神保 充
第2回
実施項目
生態相関物質の分類(1)
学習内容と学習課題
フェロモンの分類
解放フェロモン
引き金フェロモン

【予習】
フェロモンの分類にどのようなものがあるか予習しておく.
【復習】
講義内容を復習する.小テストの解答について検討する.
担当者
神保 充
第3回
実施項目
生態相関物質の分類(2)
学習内容と学習課題
アレロケミクスの分類
アロモン
カイロモン
シノモン

【予習】
アレロケミクスの分類にどのようなものがあるか,予習しておく.
【復習】
講義内容を復習する.小テストの解答について検討する.
担当者
神保 充
第4回
実施項目
フェロモンの精製方法と化学的性質
学習内容と学習課題
カイコの性フェロモンを例として,その精製方法を説明する.
生物検定
精製方法
最終的な構造決定(化学合成)

【予習】
有機化学,特に有機化合物の性質について復習しておく
【復習】
講義内容を復習する.小テストの解答について検討する.
担当者
神保 充
第5回
実施項目
シキミ酸経路
学習内容と学習課題
合成経路に用いられる出発物質は何かを知る.
合成される化合物の構造的特徴
それらの化合物の生物間相互作用における役割

【予習】
シキミ酸経路について調べておく.
【復習】
講義内容を復習する.小テストの解答について検討する.
担当者
神保 充
第6回
実施項目
ポリケチド経路
学習内容と学習課題
合成経路に用いられる出発物質は何かを知る.
合成される化合物の構造的特徴
それらの化合物の生物間相互作用における役割
フラボノイドの合成

【予習】
ポリケチドとは何か,調べておく.
【復習】
講義内容を復習する.小テストの解答について検討する.
フラボノイドは,どのように合成されるか理解する.
担当者
神保 充
第7回
実施項目
イソプレノイド経路
学習内容と学習課題
合成経路に用いられる出発物質は何かを知る.
合成される化合物の構造的特徴
連結の仕方
イソプレン単位への分割

【予習】
イソプレノイドとはなにか,調べる.
カロテノイド,ステロイドの構造を調べる.
【復習】
講義内容を復習する.小テストの解答について検討する.
担当者
神保 充
第8回
実施項目
ペプチド,タンパク質
学習内容と学習課題
一次代謝産物であるタンパク質の生態相関物質としての役割を説明する.
サンゴの共生
アメフラシの酵素による生体防御

【予習】
タンパク質はどのような構造を持つか、復習する.
また、その機能と構造の関係についても調べる.
【復習】
講義内容を復習する.小テストの解答について検討する.
担当者
神保 充
実施項目
(定期試験)
学習内容と学習課題
担当者