Web Syllabus(講義概要)
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海洋資源生物学特論
英文名Aquatic Bioresource Sciences
科目概要増殖生物学専門分野(修士課程)1~2年次2023年度後期、講義、2単位(30時間)
必要授業
時間外学習
60時間
担当者●千葉 洋明※(増殖生物学 水族増殖学) h.tiba@kitasato-u.ac.jp
矢田 崇

授業の目的

水産増養殖対象生物の自然界における生態と、増養殖環境での生態を理解し、それぞれの環境下での環境適応の行動生態を理解させる。これを基礎として初期発生、個体間作用、なわばり行動、ストレスなどの主要な生態と資源変動に関わる知識を獲得させる。

授業の内容

1.魚類生態 
主要養殖魚種の自然界での生態および人為的環境下における魚類の行動を解説する
2.高密度環境の生態
魚類の高密度飼育環境における行動の発現と消失を解説する
3.高密度環境の生理
魚類の初期発生を含めた飼育管理法とそれらが生理機構へ及ぼす影響について解説する
4.選好生態
・飼育環境下における照度、温度、pH、濁度、同種ならびに異種匂い物質などに対する魚類の選好生態を解説する
・選好生態における感覚系、脳波応答、内分泌応答などの生理応答機構を解説する
5.ストレスと行動
人為的環境下におけるストレッサーの種類と養殖魚類の行動に及ぼす影響について解説する
6.ストレスと生理
・ストレッサーが養殖魚類の副腎皮質系因子へ与える影響について解説する
・ストレッサーが養殖魚類の免疫系因子へ与える影響について解説する
7.個体と集団:コミュニケーション
・魚類における成長過程に伴う集団の大きさの変化と個体間のコミュニケーションについて解説する
・魚類の集団の大きさと連動して起こる生理的変化について解説する
8.なわばり行動
・なわばり生態の種類とその獲得意義について解説する
・なわばり生態を維持させる内分泌調節系の役割について解説する

授業の方法

講義と質疑応答によって進める。8回終了後に課題を出しレポートを提出させる。

教材

種別書名著者・編者発行所値段(円)
教科書(なし)
参考書海洋資源生物学序説岩井 保恒星社厚生閣 2,266
参考書水産資源の増殖と保全北田修一成山堂書店3,600
教科書
署名
著者・編者
発行所
値段(円)
参考書
署名
海洋資源生物学序説
著者・編者
岩井 保
発行所
恒星社厚生閣
値段(円)
2,266
参考書
署名
水産資源の増殖と保全
著者・編者
北田修一
発行所
成山堂書店
値段(円)
3,600

学生の到達目標

内容
1. 水産増養殖環境での水族の生態と資源変動が、どのような生理的特性により生じるかを解明する研究計画の立案能力を身につける。

評価方法・評価基準・フィードバックの方法

レポート [100%]
評価基準:
フィードバックの方法:レポート返却時に、講評・解説を行う。

学習支援情報・その他注意等

講義の要点や図などの資料をプリントとして講義中に配布します。オフィスアワーは特に設けません。質問等はメールでも受け付けます。
【予習】
事前にシラバスを熟読し,講義内容について調べるとともに疑問点を整理しておく
【復習】
配布資料を見直し,講義内容について理解不足の箇所を学習する

授業計画

実施項目学習内容と学習課題
1回魚類の生態①(千葉)主要養殖魚種の自然界の生態を理解する
2回魚類の生態②(千葉)人為的環境下における魚類の行動との比較を行い、環境変化が魚類の生態に及ぼす影響を考察する
3回高密度環境の生態(千葉)魚類の高密度飼育環境における行動の発現と消失について理解する
4回高密度環境の生理(千葉)集約的養殖環境下における魚類の初期発生を含めた飼育法について理解したうえで、成長、成熟、免疫といった生命現象に関わる生理機構への影響を考察する
5回魚類の資源管理①(矢田)回遊魚の環境適応機構における生理学および免疫学的知見を基礎とした、淡水-汽水域の包括的資源管理への応用について講義を行う
6回魚類の資源管理②(矢田)回遊魚の環境適応機構における生理学および免疫学的知見を基礎とした、淡水-汽水域の包括的資源管理への応用について講義を行う
7回選好生態(千葉)選好生態における感覚系、脳波応答、内分泌応答などの生理応答機構を理解する
8回ストレスと行動(千葉)人為的環境下におけるストレッサーの種類と養殖魚類の行動に及ぼす影響を理解する
9回ストレスと生理①(千葉)ストレッサーが養殖魚類の副腎皮質系因子へ与える影響を理解する
10回ストレスと生理②(千葉)ストレッサーが養殖魚類の免疫系因子へ与える影響を理解する
11回個体と集団:コミュニケーション①(千葉)魚類における成長過程に伴う集団の大きさの変化と個体間のコミュニケーションについて理解する
12回個体と集団:コミュニケーション②(千葉)魚類の集団の大きさと連動して起こる生理的変化について理解する
13回なわばり行動①(千葉)なわばり生態の種類とその獲得意義について理解する
14回なわばり行動②(千葉)なわばり生態を維持させる内分泌調節系の役割について理解する
15回理解度確認(千葉)レポートと口頭試問により理解度を確認する
No. 1
実施項目
魚類の生態①(千葉)
学習内容と学習課題
主要養殖魚種の自然界の生態を理解する
No. 2
実施項目
魚類の生態②(千葉)
学習内容と学習課題
人為的環境下における魚類の行動との比較を行い、環境変化が魚類の生態に及ぼす影響を考察する
No. 3
実施項目
高密度環境の生態(千葉)
学習内容と学習課題
魚類の高密度飼育環境における行動の発現と消失について理解する
No. 4
実施項目
高密度環境の生理(千葉)
学習内容と学習課題
集約的養殖環境下における魚類の初期発生を含めた飼育法について理解したうえで、成長、成熟、免疫といった生命現象に関わる生理機構への影響を考察する
No. 5
実施項目
魚類の資源管理①(矢田)
学習内容と学習課題
回遊魚の環境適応機構における生理学および免疫学的知見を基礎とした、淡水-汽水域の包括的資源管理への応用について講義を行う
No. 6
実施項目
魚類の資源管理②(矢田)
学習内容と学習課題
回遊魚の環境適応機構における生理学および免疫学的知見を基礎とした、淡水-汽水域の包括的資源管理への応用について講義を行う
No. 7
実施項目
選好生態(千葉)
学習内容と学習課題
選好生態における感覚系、脳波応答、内分泌応答などの生理応答機構を理解する
No. 8
実施項目
ストレスと行動(千葉)
学習内容と学習課題
人為的環境下におけるストレッサーの種類と養殖魚類の行動に及ぼす影響を理解する
No. 9
実施項目
ストレスと生理①(千葉)
学習内容と学習課題
ストレッサーが養殖魚類の副腎皮質系因子へ与える影響を理解する
No. 10
実施項目
ストレスと生理②(千葉)
学習内容と学習課題
ストレッサーが養殖魚類の免疫系因子へ与える影響を理解する
No. 11
実施項目
個体と集団:コミュニケーション①(千葉)
学習内容と学習課題
魚類における成長過程に伴う集団の大きさの変化と個体間のコミュニケーションについて理解する
No. 12
実施項目
個体と集団:コミュニケーション②(千葉)
学習内容と学習課題
魚類の集団の大きさと連動して起こる生理的変化について理解する
No. 13
実施項目
なわばり行動①(千葉)
学習内容と学習課題
なわばり生態の種類とその獲得意義について理解する
No. 14
実施項目
なわばり行動②(千葉)
学習内容と学習課題
なわばり生態を維持させる内分泌調節系の役割について理解する
No. 15
実施項目
理解度確認(千葉)
学習内容と学習課題
レポートと口頭試問により理解度を確認する