英文名 | Thesis Research on Marine Invertebrate Biology | |
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科目概要 | 環境生物学専門分野(修士課程)1~2年次通年、実験、10単位(450時間) | |
必要授業 時間外学習 | ||
担当者 | ●三宅 裕志※(環境生物学 海洋無脊椎動物学) miyake@kitasato-u.ac.jp 広瀬 雅人(環境生物学 海洋無脊椎動物学) mhirose@kitasato-u.ac.jp |
水圏に生息する無脊椎動物に関する研究を行うために必要な調査方法や実験手法、データ解析手法など基本的技術を習得させる。また、研究助成金の申請書を作成をさせることで、自らの研究をアピールし、それを伝える能力を習得させる。実験計画の立案から、習得技術等を用いた実験の実施、データ解析、研究成果の取りまとめと検証までを行い、学会等で発表すると共に修士論文として取りまとめ、一つの課題を解決に導く能力を修得させる。
1.研究に必要な調査手法、実験手法、データ解析法の習得
2.研究の遂行
3.データの取りまとめと検証
4.1年次の後期に助成金の申請書の作成と応募への挑戦を行う
5.類似研究や先行研究と比較し、仮説や観察結果の検証を行い、論文にまとめて発表する。
教員との論議を通じて必要な実験や調査を行い、研究、論文作成を進める。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 | 値段(円) |
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教科書 | (なし) | |||
参考書 | フィールドの観察から論文を書く方法―観察事例の報告から研究論文まで | 濱尾章二 | 文一総合出版 | 1540 |
参考書 | イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」 | 安宅和人 | 英治出版 | 1980 |
参考書 | 生物を分けると世界が分かる 分類すると見えてくる、生物進化と地球の変遷 | 岡西正憲 | 講談社(ブルーバックス) | 1100 |
参考書 | 種を記載する 生物学者のための実際的な分類手順 | ジュディス・E・ ウィンストン (著), 馬渡峻輔 (翻訳), 柁原宏 (翻訳) | 新井書院 | 8580 |
参考書 | 動物の系統分類と進化 (新・生命科学シリーズ) | 藤田俊彦 | 裳華房 | 2750 |
参考書 | Phylogenetic Trees Made Easy: A How-To Manual | Barry G. Hall | Sinauer | 12158程度 |
参考書 | The Invertebrate Tree of Life (English Edition) | Gonzalo Giribet (著), Gregory D. Edgecombe (著) | Princeton Univ Press | 10200程度 |
参考書 | Invertebrates | Richard C. Brusca | Sinauer | 14000程度 |
参考書 | An Introduction to Molecular Ecology | Graham Rowe (著), Michael Sweet (著), Trevor Beebee (著) | Oxford Univ Press | 10550程度 |
内容 |
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1. 研究の背景を整理し、目的を明確にできるようになる |
2. 研究の目的に対して、先行研究から得られる様々な方法から適切な方法を選び出し、研究機器等を適切に使い、実験できるようになる。 |
3. 継続して実験をおこない、実験結果を科学的に客観的に考察できるようになる |
4. 研究成果の検証を重ね、論点を整理して学会等で発表できるようになる |
レポート、論文 [100% ]
評価基準:実験計画の立案から実験の実施とデータ解析、研究成果の検証と取りまとめまでを科学的に行い、論文の作成と発表が正しく行えること。
フィードバックの方法:レポートや論文の添削と指導
質問等は随時受け付けます(メール可)。
【予習】
「フィールドの観察から論文を書く方法―観察事例の報告から研究論文まで」を読み、卒業論文の見返し、卒論研究での反省点や問題点を洗い出す
「イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」」を読んでおく。
【復習】
実験ノートを作成し、常に実験の目的、方法、結果、考察を記録し、それをもとに教員と議論する。
回 | 実施項目 | 学習内容と学習課題 |
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1−20 | 生物群の分類、サンプルや標本の取り扱い、および行動 観察法 | 種の同定法や成長段階の区別、サンプルの処理法、さまざまな標本作成法、標種の同定法や成長段階の区別、サンプルの処理法、さまざまな標本作成法、標本データの登録管理法、基本的な生物の行動観察法 |
21−40 | 実験装置や採集用具の組み立てと飼育および観察 | 実験水槽やサンプル採集トラップなどを作製し、構造や材料などを検討す る。また、作製した装置を使って実際に飼育や採集を行い、問題点を検証 する。 |
41−60 | 野外調査によるサンプル採集と環境測定 | 野外調査定点を設置し、生物サンプルの採集と環境測定を行う。また、必要に応じて大学の練習船、各県や海洋研究機関の調査船に乗船し、各種調査を行う。 |
61−100 | 各種分析 | 生物分析:計数形質、計測形質の測定、標本撮影、スケッチ、種同定等 遺伝学的分析:サンプルの採取、DNA抽出、PCR法による目的領域の増幅、塩基配列決定、遺伝子の発現解析、環境DNA解析等 硬組織分析:耳石、鱗、貝殻の輪紋分析、骨片や平衡石などの形態観察および元素分析等 安定同位体分析:サンプル採取、前処理、元素分析計および質量分析計 による分析等 環境測定:水槽内、野外における水質、養塩類の測定など |
101−116 | データ処理と解析 | 画僧解析法の理解と習得 多様度や類似度などの生態学的な指標指数と各種統計解析法の理解と習得 分子系統統解析や集団遺伝学解析の方法の理解と習得 |
117-131 | 実験の実施と計画の修正 | 実験計画に基づいた実験を行い、得られた結果の解析と検討から修正点 を見出し、適宜計画の修正を行う。 |
132-151 | 結果の整理と解析 | 結果の整理と解析を行い、各種文献を参考に問題点等を検討、教員との ディスカッションを通じて必要な実験や調査を行う。 |
151-172 | 結果のとりまとめと検証 | 結果を取りまとめて類似研究や先行研究と比較し、仮説や観察結果の検 証を行う。 |
164-173 | 助成金の申請書作成 | 研究の中間的まとめを行い、自らの研究をアピールし、それを伝える能力を習得させる |
174-193 | 研究成果の発表 | 研究成果の検証を重ね、論点を整理して学会等で発表する。質疑を通じて得られた問題点等を研究にフィードバックする。 |
194-225 | 研究成果のとりまとめと論文の作成 | 研究成果を修士論文として取りまとめる。 |