英文名 | Aquatic Botany | |
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科目概要 | 環境生物学専門分野(修士課程)1~2年(隔年開講)次2024年度後期、講義、2単位(30時間) | |
必要授業 時間外学習 | ||
担当者 | ●難波 信由※( 環境生物学 水圏植物学) nanba@kitasato-u.ac.jp |
海洋生態系の中でも浅海域の基礎生産に携わる水圏植物の生態の解明は、海浜域の生産力向上・環境保全の観点から、きわめて重要かつ身近な問題である。本特論では、沿岸域に生育する水圏植物、とりわけ潮間帯や潮下帯に生育する海藻、海草類の繁殖、加入、生育、生長、生残と環境要因との関係について、最新の総説、学術論文などを取り上げながら研究の現状の理解を目標とする。さらに、これら海藻、海草類の沿岸生態系における役割や相互関係がどのようなものかを考える。
「潮間帯の生態学」の原著や、最近の学術論文を題材にしながら沿岸域の潮間帯、潮下帯の環境、海藻、海草類の生態、種間関係などの理解を進める。
講義形式
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 | 値段(円) |
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教科書 | 関連分野の総説、学術論文などを使用して、本授業科目の教科書とする。 | |||
参考書 | 潮間帯の生態学 上 | D.ラファエリ、S.ホーキンス著、朝倉彰訳 | 文一綜合出版 | 3,800 |
参考書 | 潮間帯の生態学 下 | D.ラファエリ、S.ホーキンス著、朝倉彰訳 | 文一綜合出版 | 2,700 |
参考書 | 新・付着生物研究法 | 日本付着生物学会編 | 恒星社厚生閣 | 5,800 |
内容 |
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1. 1. 沿岸域の主要な海藻、海草類とそれらに及ぼす環境要因とその作用について説明できる。 |
2. 2. 沿岸域の主要な海藻、海草類の生活史や生態について例を挙げて説明できる。 |
3. 3. 沿岸域の主要な海藻、海草類と沿岸環境との関わり、生態的役割について説明できる。 |
4. 4. 沿岸や海岸における研究手法を説明できる。 |
評価方法:レポート [100% ] 評価基準:海浜域の主要な植物の生活史、生態や、環境との関わり、および沿岸や海岸での研究手法を正確に理解し、表現していること。
フィードバックの方法:レポート返却時に講評や解説を行う。
オフィスアワーは特に設けません。
【予習】
学部1年生必修科目の「生物海洋学」、学部2年生必修科目の「水圏植物学」、学部3年生必修科目の「環境科学」を復習するとともに、関連分野の総説、学術論文などを読み、調べて整理してお くこと。
【復習】
関連分野の総説、学術論文などと講義内容を復習し、まとめること。
回 | 実施項目 | 学習内容と学習課題 |
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1回 | 海岸の環境 | 環境傾度と海藻、海草類の相互関係を理解する。 |
2回 | 海岸の環境 | 潮汐、地形、地理的な位置を理解する。 |
3回 | 海岸の環境 | 海藻、海草類の生物地理を理解する。 |
4回 | 海岸における海藻、海草類の分布のパターンとその成因 | 岩礁域、岸壁にみられる帯状分布を理解する。 |
5回 | 海岸における海藻、海草類の分布のパターンとその成因 | 帯状分布の成因に対する研究の歴史を理解する。 |
6回 | 海岸における海藻、海草類の分布のパターンとその成因 | 海藻、海草類と藻食動物の関係を理解する。 |
7回 | 海岸における海藻、海草類の分布のパターンとその成因 | キーストン種、新規加入の重要を理解する。 |
8回 | 海藻、海草類の生態 | 海藻類の種類と生態を理解する。 |
9回 | 海藻、海草類の生態 | 海草類の種類と生態を理解する。 |
10回 | 沿岸の生態 | 沿岸の生態系における物質とエネルギーの流れを理解する。 |
11回 | 沿岸の生態 | 沿岸生態系と海岸生態系を理解する。 |
12回 | 沿岸の生態 | 環境要因の測定方法を理解する。 |
13回 | 沿岸の生態 | 海藻、海草類の測定方法を理解する。 |
14回 | 沿岸の生態 | 海岸における研究と方法を理解する。 |
15回 | 理解度確認 ・レポートの返却 ・レポート課題の解説 | 理解度を確認する。 |