Web Syllabus(講義概要)
トップへ戻る 前のページへ戻る
魚類学(MB201-EB04)
英文名Ichthyology
科目概要海洋生命科学科2年前期(前半) [(15コマ)]、2群科目、必修、講義、2単位(30時間)
必要授業
時間外学習
60時間
担当者●武藤 望生(環境生物学 魚類生態学) muto.nozomu@kitasato-u.ac.jp

資格取得コースとの関係

教職課程教科及び教科の指導法に関する科目/大学が独自に設定する科目
学芸員養成課程本学が指定する授業科目
食品衛生管理者・監視員任用資格
自然再生士補資格必修科目

授業の目的

数億年の歴史と3万以上にも及ぶ種数をほこる魚類は,沿岸域から外洋,海抜3000m以上の高地にある水域から水深8000mを超える深海まで,地球上のほとんどすべての水域に進出している.多様な生息環境と対応して,生理・生態・行動・形態も著しく多様である.本講義は,このような魚類の多様性ならびに多様性が形成されてきた進化的背景の概要を理解することを目的とする.また,形態観察・測定方法と種同定の方法を習得する.さらに,人間活動と魚類のかかわりについても考察する.

教育内容

授業の項目と内容は以下に示す通りである.
1. 総説:魚類の種多様性,脊椎動物における系統的位置づけ,人類との関わり等
2. 分類学と系統学:分類学と系統学の概要,共通点,相違点
3. 魚体の構造:体形と体の区分および各部の構造と機能
4. 魚体の観察と測定:魚類外部形態の観察法と計数・計測形質の測定法,および分類基準
5. 繁殖と発達:卵および仔稚魚の分類,卵発生と孵化,成長と繁殖および変態
6. 種分化と適応:種の多様性がうみだされる種分化と適応のメカニズム
7.魚類の歴史・現生魚類の分類:魚類の誕生から現生系統にいたる進化の歴史と分類体系の変遷
8.魚類学各論(主要魚類の特徴や生態,系統類縁関係,人との関わり)
 1)ヌタウナギ綱,ヤツメウナギ綱,軟骨魚綱,肉鰭亜綱
 2)条鰭亜綱
9.人間活動とのかかわり:資源としての魚類,魚類資源の持続的利用にむけて
10.達成度確認:試験問題の解説と復習

教育方法

授業はパワーポイントと配布資料用いた講義により進め,適宜質疑応答もおこなう.また,毎回小テストを実施し,終了後ただちに模範解答を示して解説を行う.

卒業・学位授与の方針と当該授業科目の関連

◯ A: 多面的思考能力◎ B: 自然科学の基礎知識・理解◯ C: 専門分野の知識・技術    D: 問題解決能力
    E: 実務能力    F: コミュニケーション能力◯ G: 技術者倫理    H: 継続的学習能力

授業内容

実施項目学習内容と学習課題担当者
第1回総説種多様性(種数,形態の多様性,分布と生息環境の多様性);系統的位置づけ;人類との関わり

【予習】
教科書(p.1-2, 199-219, 300-310他)を精読
【復習】
講義ノートと教科書を用いた復習と関連参考書の精読
武藤 望生
第2回分類学と系統学種概念;国際動物命名規約;学名;リンネ式階層分類体系;系統推定法;生物多様性との関係

【【予習】
参考書類の精読
【復習】
講義ノートおよび参考書を用いた復習
武藤 望生
第3回魚体の構造1体形;体の区分;体表の構造

【予習】
教科書(p.3-24他)を精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
武藤 望生
第4回魚体の観察と測定外部形態の観察法;計数形質;計測形質;鰭式;分類の基準となる形質

【予習】
教科書(p.10-24他)の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
武藤 望生
第5回魚体の構造2筋肉;骨格

【予習】
教科書(p.25-54他)の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
武藤 望生
第6回魚体の構造3摂食器官;浮力調節;呼吸

【予習】
教科書(p.55-98他)の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
武藤 望生
第7回繁殖と発達1卵の分類;発達段階の区分と仔稚魚の定義

【予習】
教科書(p.155-198, 220-236他)・参考書の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
武藤 望生
第8回繁殖と発達2成長と繁殖;変態

【予習】
教科書(p.155-198, 220-236他)・参考書の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
武藤 望生
第9回種分化と適応1進化と自然選択

【予習】
教科書(P.282-284, 292-299他)および参考書類の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
武藤 望生
第10回種分化と適応2種分化;適応放散

【予習】
教科書(P.284-292他)および参考書類の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
武藤 望生
第11回魚類の歴史・現生魚類の分類魚類の誕生;絶滅群も含めた系統進化;分類体系

【予習】
教科書(p.300-370他)および参考書類の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
武藤 望生
第12回魚類学各論1:ヌタウナギ綱,ヤツメウナギ綱,軟骨魚綱,肉鰭亜綱ヌタウナギ綱,ヤツメウナギ綱,軟骨魚綱,肉鰭亜綱の構成種とその特徴および系統類縁関係

【予習】
教科書(p.311-327他)の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習

武藤 望生
第13回魚類学各論2:条鰭亜綱条鰭亜綱の構成種と特徴および系統類縁関係

【予習】
教科書(p.327-363他)の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習

武藤 望生
第14回魚類と人間活動資源としての魚類;魚類資源の持続的利用にむけて

【予習】
参考書類の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
武藤 望生
(定期試験)武藤 望生
第15回達成度確認試験問題の解説

【予習】
これまでの講義内容の整理
【復習】
理解が不足していた点を復習
武藤 望生
第1回
実施項目
総説
学習内容と学習課題
種多様性(種数,形態の多様性,分布と生息環境の多様性);系統的位置づけ;人類との関わり

【予習】
教科書(p.1-2, 199-219, 300-310他)を精読
【復習】
講義ノートと教科書を用いた復習と関連参考書の精読
担当者
武藤 望生
第2回
実施項目
分類学と系統学
学習内容と学習課題
種概念;国際動物命名規約;学名;リンネ式階層分類体系;系統推定法;生物多様性との関係

【【予習】
参考書類の精読
【復習】
講義ノートおよび参考書を用いた復習
担当者
武藤 望生
第3回
実施項目
魚体の構造1
学習内容と学習課題
体形;体の区分;体表の構造

【予習】
教科書(p.3-24他)を精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
担当者
武藤 望生
第4回
実施項目
魚体の観察と測定
学習内容と学習課題
外部形態の観察法;計数形質;計測形質;鰭式;分類の基準となる形質

【予習】
教科書(p.10-24他)の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
担当者
武藤 望生
第5回
実施項目
魚体の構造2
学習内容と学習課題
筋肉;骨格

【予習】
教科書(p.25-54他)の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
担当者
武藤 望生
第6回
実施項目
魚体の構造3
学習内容と学習課題
摂食器官;浮力調節;呼吸

【予習】
教科書(p.55-98他)の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
担当者
武藤 望生
第7回
実施項目
繁殖と発達1
学習内容と学習課題
卵の分類;発達段階の区分と仔稚魚の定義

【予習】
教科書(p.155-198, 220-236他)・参考書の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
担当者
武藤 望生
第8回
実施項目
繁殖と発達2
学習内容と学習課題
成長と繁殖;変態

【予習】
教科書(p.155-198, 220-236他)・参考書の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
担当者
武藤 望生
第9回
実施項目
種分化と適応1
学習内容と学習課題
進化と自然選択

【予習】
教科書(P.282-284, 292-299他)および参考書類の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
担当者
武藤 望生
第10回
実施項目
種分化と適応2
学習内容と学習課題
種分化;適応放散

【予習】
教科書(P.284-292他)および参考書類の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
担当者
武藤 望生
第11回
実施項目
魚類の歴史・現生魚類の分類
学習内容と学習課題
魚類の誕生;絶滅群も含めた系統進化;分類体系

【予習】
教科書(p.300-370他)および参考書類の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
担当者
武藤 望生
第12回
実施項目
魚類学各論1:ヌタウナギ綱,ヤツメウナギ綱,軟骨魚綱,肉鰭亜綱
学習内容と学習課題
ヌタウナギ綱,ヤツメウナギ綱,軟骨魚綱,肉鰭亜綱の構成種とその特徴および系統類縁関係

【予習】
教科書(p.311-327他)の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習

担当者
武藤 望生
第13回
実施項目
魚類学各論2:条鰭亜綱
学習内容と学習課題
条鰭亜綱の構成種と特徴および系統類縁関係

【予習】
教科書(p.327-363他)の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習

担当者
武藤 望生
第14回
実施項目
魚類と人間活動
学習内容と学習課題
資源としての魚類;魚類資源の持続的利用にむけて

【予習】
参考書類の精読
【復習】
講義ノートおよび教科書等を用いた復習
担当者
武藤 望生
実施項目
(定期試験)
学習内容と学習課題
担当者
武藤 望生
第15回
実施項目
達成度確認
学習内容と学習課題
試験問題の解説

【予習】
これまでの講義内容の整理
【復習】
理解が不足していた点を復習
担当者
武藤 望生

到達目標

内容学習・教育目標との対応
1. 生物多様性のなりたちと,脊椎動物における魚類の進化・系統的位置づけについて説明できる.目標BC
2. 魚体の主な構造や特徴および観察と測定法を理解し,種同定の方略を述べることができる.目標BC
3. 主要魚類の特徴や生態,系統類縁関係を説明できる.目標C
4. 人間活動・環境変動と魚類生態の関わりを理解し,人為的環境改変が魚類に及ぼす影響の概説と人類のあり方についての考察ができる.目標ACG

評価方法

定期試験 [80%]
小テスト(毎回実施予定) [20%]
評価基準: 到達目標への到達度を上記により評価
フィードバックの方法: 小テストは,終了後ただちに模範解答を示して解説を行う.定期試験は,返却時に模範解答を示して解説を行い,間違いやすい点などを具体的に示す.

その他注意等

適宜参考になる図書や最新の研究成果を紹介したり標本を用いたりすることにより理解をうながします.
オフィスアワーは特に設けませんが,質問等があれば随時受け付けます.
小テストはTeams もしくはGoogle Classroomをもちいて実施する予定です.
講義内容に関するハンドアウトをTeams もしくはGoogle Classroomで配布する予定です.

教材

種別書名著者・編者発行所値段(円)
教科書魚類学矢部衛・桑村哲生・都木靖彰恒星社厚生閣4,500
参考書動物の系統分類と進化藤田敏彦裳華房2,500
参考書稚魚田中 克ほか京都大学出版会3,800
参考書日本の水産資源管理片野 歩・阪口 功慶応義塾大学出版会2,500
教科書
署名
魚類学
著者・編者
矢部衛・桑村哲生・都木靖彰
発行所
恒星社厚生閣
値段(円)
4,500
参考書
署名
動物の系統分類と進化
著者・編者
藤田敏彦
発行所
裳華房
値段(円)
2,500
参考書
署名
稚魚
著者・編者
田中 克ほか
発行所
京都大学出版会
値段(円)
3,800
参考書
署名
日本の水産資源管理
著者・編者
片野 歩・阪口 功
発行所
慶応義塾大学出版会
値段(円)
2,500